結論、一言で言っちゃうとそういうことになります。
おもしろい作品であることは間違いない
アプリ買って約1ヶ月。50時間。勇者Lv40で第6章クリアしました。その間特に手が止まることもなく淡々粛々と攻略していきました。面白かったです。はい。
けど、結局最後の最後まで勇者にもまったく感情移入できなかったし、もちろん魔王であるピサロにも同じでした。何故か。
ドラゴンクエスト4最大の特徴であり評価点「章仕立て」が原因
第1章では硬派な戦士ライアンとして孤独な旅を進め、ホイミンが仲間になった時の嬉しさ、あったかさ、心強さはグッときました。
第2章では、「ゴリゴリ攻めるアリーナ+魔法ならバキバキ現役のブライ+むっつりだけど必要な呪文を覚えていくクリフト」と盤石な3人パーティで「ドラクエをプレイしてる感」がぐいぐい高まっていきます。

そして第3章がまた新鮮。商人として武器・防具をゲットしては売ってお金を貯めて、自分の店を持ち、事業を引き継ぎ、国と国の戦争を防いだりと、だんだん大きなことを成しえていく感覚。気持ちいい。
第4章も「親の仇うち」という問答無用で感情を持っていかれる物語が展開します。
各章ごとの長さもまた絶妙で、短すぎず、中だるみもせず、ちょうどいい塩梅で引き継がれていきます。ところが…
満を持して始まる第5章がなんだかおかしい
魔王から世界を救うと言われている勇者、俺、参上。なんだかトントンと仲間たちと出会い、最初からすごく慕われてて、レベル上がるごとにステータスもガシガシとあがっていって、順調に旅は進んでいきます。
…けども、なんだか物足りない気がする気のせいか?気のせいだよね?
さらにものがたりを進めていったある時、気づいてしまいました。
やっぱりなにかが足りてない。この緑の髪のキャラは誰??
自分であるはずなのに、まったく自分って感情が持てていない。何故か。
仲間たちを育てていた時は、結構敵が強くて、みんな実直に鍛錬してなんとかレベル上げて強くなっていったのに、こんな簡単に強くなっていくの、自分だとは思えない…。
ましてや天空人ときこりのハーフ?生まれた時から魔王を倒す宿命?育ててもらった村は魔物に襲われ全焼全滅?…全然感情移入ポイントがないんですが…。
魔王との因縁もよわい
一方これまた当初から存在が知らされてきたデスピサロ。この人と勇者、一切面識ない。最終的に対面したとき、既にデスピサロは我を失っている…。因縁が感じられない…戦う動機が弱いっす…
プレイ自体は楽しかったけどもったいない感も強かった
繰り返しですが、楽しかったんですよ。旅自体は。説得力ないでしょうけど(笑)
音楽も全曲が神曲と言える素晴らしさ。特に5章の戦闘曲の高揚感はまったく衰えないですね。
それゆえにもったいない。
画面の中の「まだ何者でもない主人公」と「プレイしてる何者でもない自分」が同じ時間を過ごしながら少しずつシンクロしていき、何者かに、勇者になっていく。それがドラクエなんじゃないのかなと。
面倒くさいことを言ってしまいましたとさ。